『美味しんぼ』福島鼻血問題、どうやって収束するのか。

美味しんぼビッグコミックスピリッツで長きにわたって連載中の『美味しんぼ』。 今、福島でのエピソードの中で山岡士郎が鼻血を出したシーンがクローズアップされて問題になっています。

大きな騒ぎになってますが、実際に全編読んでいる人は案外少ないんじゃないでしょうか。福島の農家の方々が安全基準をクリアした、安心して食べられる美味しい農産物を作る努力を懸命にしている事も取材されているし、福島県に住む人の苦悩も描かれています。しかし、やはり問題になっている鼻血シーンのインパクトが強すぎて、そこだけが話題になり、一人歩き気味です。

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全体を見れば、作者は福島県の今をきちんと取材して、心に響いたことを書いたんだと思います。が、難しいところだなあ、と思うのです。
美味しんぼの作者、雁屋哲さんは、二年かけて取材して自分が感じた『真実』を書いた、都合の良い嘘は書けない、と主張しています。(雁屋さんのブログ参照http://kariyatetsu.com/blog/1685.php )

 実際に、当時の双葉町町長だった井戸川氏は、脱毛していて鼻血が出ている。そして、おそらくそういう症状が出ているのは、前町長だけじゃない。以前国会でも話題になっていたし、でも、それをありのまま書けば、今実際に住んでいる福島の人を苦しめる事になる。

真実を知る事、知らせる事は、とても大切だと思います。でも、そこで生きている人の事も考えなければならないと思うのです。メディア、それも人気漫画で真実として語られる事の影響力たるや、計り知れません。

3年間、少しずつ少しずつ回復してきた信頼も、一気に崩すかもしれない。努力も、台無しにするかもしれない。

でも、それがわかってても、真実と感じた書く事が彼の主義だったんでしょうね。

あそこに真実もあるのかもしれない。でも、全てなんでしょうか。

すでに風評被害は始まってます。おそらく、広がっていくでしょう。

福島で頑張っている人たち、そこで暮らさなければならない人たちが沢山います。がんばっぺ福島

前町長が悪いわけでも、美味しんぼの作者が悪いわけでもないでしょう。

でも、あれを書くことで、生じる風評被害をもう少し考えて欲しかった。
傷つく人たちの事も、もう少し考えて欲しかった。

そう感じる私は、雁屋哲さんの言う、「自分たちに不都合な真実を嫌い」「心地の良い嘘を求める」、日本人らしい日本人なのかもしれませんね・・・。

 福島県の復興と、辛い事を乗り越えて、前を向こうと頑張る、福島の皆さんの幸せを願います。

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